不動産会社とひとくちに言っても、様々な専門分野に分かれています。
一般的な「不動産屋」のイメージでは、「売買」と「賃貸」の不動産会社をイメージされる方が多いのではないでしょうか。実は、その中がさらに複雑に分かれているのはご存知でしょうか?
今回は不動産会社の業種についてお伝えします。
1、仲介業者①
売主側の不動産会社(元付業者)で売主から媒介契約をもらい売り出しをする不動産会社です。
仲介専門の不動産会社では、土地をはじめ新築戸建から中古マンションなどの仲介を行っている会社です。
売主様の為に高く、早く売却することを目的としています。
地域によくある不動産会社で有名なのは大手で三井のリハウス、東急リバブル、住友不動産販売、野村の仲介、フランチャイズではセンチュリー21、ハウスドゥ、リニュアル仲介でしょうか?
仲介業者は宅地建物取引業で言う媒介行為を行うことで、売主もしくは買主から成約報酬(仲介手数料)を収入源としています。
※売主と買主の両方から報酬を取ることを両手取引といい、買主不利の原則がある為欧米では禁止されている売買手法となります。※日本でも2015年に週刊ダイアモンド社の取材で不動産業界の悪しき習慣が取りざたされました。
2、仲介業者②
買主側の不動産会社(客付業者)で買主から媒介契約や購入希望依頼をいただき、主に買主の新居などの提案やアドバイスをおこなう不動産会社です。
仲介専門で土地探しや新築戸建、中古マンションなどを買主様の希望で探して案内などを行います。
買主様の為に安く、良い物件を購入してもらうことを目的としています。
購入時に媒介契約を締結し、仲介手数料(成約報酬)を収入源としています。
3、デベロッパー
デベロッパーとは、建物を企画から行い土地を仕入れ、建物を建てて販売する。新築の建物の売主のことです。
デベロッパーは利益を出すためには、土地を安く仕入れることが肝になります。
仕入れた土地に建物を企画し、建物を販売することにより利益を上げています。
(一般的には約500万円~1000万円程度の戸当たり利益を基準としているようです。)
大手では住友不動産、野村不動産、三井不動産などがあります。
4、販売代理業者
販売代理はそのままになりますが、売主の代理で販売する不動産会社です。
デベロッパーなどが企画建築した不動産を販売する会社で、主に大手不動産会社の子会社や系列会社が販売会社となります。
その他、新築マンションの販売などでは土地の仕入れで協力した会社が販売会社となる場合も御座います。
収入源としては、デベロッパーからの業務委託費が御座います。(物件価格の3~6%程度)
5、買取業者①土地造成
不動産を売主から買い取る会社で主に土地を扱う会社で造成などをして、デベロッパーなどに販売する会社です。
中古の建物がある場合、建物を解体して更地にして販売したり、山などの場合は造成工事を行いデベロッパーなどに販売します。
収入源としては、仕入れ価格+解体・造成などにかかった金額を販売価格から引くことにより利益が出ます。
6、買取業者②中古建物
中古の戸建やマンションを売主から買い取り、そのまま再販売したり、リフォームやリノベーションをして再販売する不動産会社です。
最近主流の買取不動産会社です。
リフォームやリノベーションをすることにより、資産価値を上げて販売を行います。
収入源としては購入価格+リフォーム価格を販売価格から引いた金額となります。
7、地上げ業者
地上げ業者は、悪いイメージもあるかもしれませんが、大規模開発などの時に地主さんに売りませんか?と言って回る地回り不動産会社です。
昔のイメージだと地上げ屋などと言われ悪いイメージが先行していましたが、現代では無理やり取り上げるなどの行為はありませんので、価格交渉などをすることが仕事です。
収入源としては、一般仲介と同じで仲介手数料(成約報酬)となります。
8、物上げ業者
不動産所有者(主にマンション)などの建物の売却を提案している不動産会社です。
不動産を売却することを勧めて、買取業者などに販売します。
中には、物上げ業者は不動産の売却時の仲介手数料が収入源となっているため、不動産を相場より安く売却させられたという買取業者のような業者もいるようです。
まとめ
各不動産売買の会社には目的がありますが、売主様からすれば高く、早くが原則となり、買主様から見れば安く、良い物件をと目的が真逆となっております。
不動産業には各専門分野があるので、業者を選別する際は自分の目的にあった不動産会社かどうか?が大切なことになります。
皆さんの不動産会社選びに参考になれば幸いです。