不動産取得税とは

不動産取得税とは、土地や家屋などの不動産を新たに取得した際に一度だけ課税される地方税(都道府県税)です。
相続の場合を除き、購入、新築、贈与など取得の経緯によらず対象となります。
税額は、土地や家屋の「評価額」に税率を掛けて算出されます。

対象となる人

土地や家屋を購入したり贈与を受けた際や、新たに建築した際などに一度だけ課税されます。取得に関して、有償・無償、登記の有無などによらず課税対象となります。
ただし、相続による取得の場合は非対象です。

不動産取得税の対象となる不動産の種類は、次のとおりです。

土地
田んぼ、畑、住宅地、塩田、鉱泉地(温泉など)、池沼、山林、牧場、原野など

家屋
住宅、お店、工場、倉庫などの建物

総務省:不動産取得税

不動産取得税が課税されない場合

不動産取得税が課税されない代表的なケースには、以下のようなものがあります。

・相続によって不動産を取得した場合

・学校法人などが、教育の場として不動産を取得した場合

・不動産取得税の課税標準となる額が、土地は10万円、新築・増築・改築の家屋は23万、その他売買等で取得した家屋が12万円に満たない場合

不動産取得税に係る特例措置
国土交通省HP

建物の評価額からの控除額

1997年4月1日以降・・・・・・・・・・1200万円
1989年4月1日~1997年3月31日 ・・・1000万円
1985年7月1日~1989年3月31日・・・450万円
1981年7月1日~1985年6月30日・・・420万円
1976年1月1日~1981年6月30日・・・350万円
1973年1月1日~1975年12月31日・・・230万円
1964年1月1日~1972年12月31日・・・150万円
1954年7月1日~1963年12月31日 ・・・100万円

軽減措置が受けられる建物の要件

・床面積が50m2以上240m2以下
・取得者の居住用、またはセカンドハウス用の住宅
・新耐震基準に適合していることが証明されたもの

なお、上記の床面積はマンションの場合、専有面積に共用部分を持ち分に応じて按分した面積が加算される。
※長期優良住宅に認定された新築住宅の場合、控除額が100万円上乗せされて1300万円(※2024年3月31日まで)は終了。

軽減措置が受けられる土地の要件

住宅用の土地については、上記の要件を満たす住宅が建っている場合に、以下のいずれか多い額が不動産取得税の税額から控除される。

(1)4万5000円
(2)土地1m2当たりの価格×1/2×住宅の床面積の2倍(200m2が限度)×税率(3%)

新築住宅及びその敷地の税額の軽減


特例の税額不動産取得税 =(固定資産税評価額 − 1,200万円)× 3%
軽減の要件
(増改築含む)
●居住用その他も含め住宅全般に適用
(マイホーム・セカンドハウス・賃貸用マンション[住宅用]など)●課税床面積(詳細はこちらから→)が50㎡以上(戸建以外の貸家住宅は1戸当たり40㎡以上)240㎡以下

特例の税額不動産取得税 =(固定資産税評価額 × 1/2 × 3%)− 控除額(下記AかBの多い金額)A = 45,000円
B =(土地1㎡当たりの固定資産税評価額 × 1/2)×(課税床面積 × 2[200㎡限度])× 3%
軽減の要件●上記「建物」の軽減の要件を満たすこと●取得から3年以内(2026年[令和8年]3月31日までの特例)に建物を新築すること(土地先行取得の場合)●土地を借りるなどして住宅を新築した人が新築1年以内にその土地を取得すること(建物建築先行の場合)

認定長期優良住宅の税額の軽減


特例の内容新築住宅の1,200万円控除に代えて1,300万円とする(2026年[令和8年]3月31日までの特例)。

中古住宅及びその敷地の税額の軽減


特例の税額不動産取得税 =(固定資産税評価額 − 控除額)× 3%東京都の控除額は以下の通りです。控除の基準や金額は、都道府県により若干の相違があります。新築日控除額1997年(平成9年)4月1日以後1,200万円1997年(平成9年)3月31日以前1,000万円1989年(平成元年)3月31日以前450万円1985年(昭和60年)6月30日以前420万円1981年(昭和56年)6月30日以前350万円1975年(昭和50年)12月31日以前230万円1972年(昭和47年)12月31日以前150万円1954年(昭和29年)7月1日〜1963年(昭和38年)12月31日100万円
軽減の要件●買主の居住用、又はセカンドハウス用としての取得(賃貸用は適用外)●50㎡以上240㎡以下(課税床面積)●次のいずれかに該当するものであること①1982年(昭和57年)1月1日以後に建築されたものであること(固定資産課税台帳に記載された新築日で判断)②①に該当しない住宅で、新耐震基準に適合していることについて証明がなされたものや、既存住宅売買瑕疵保険に加入している一定のものであること(証明方法はこちら、用語解説部はこちら)③新耐震基準に適合しない住宅で、入居前に新耐震基準に適合するための改修を実施する一定の中古住宅であること

特例の税額不動産取得税 =(固定資産税評価額 × 1/2 × 3%)− 控除額(下記AかBの多い金額)A = 45,000円
B =(土地1㎡当たりの固定資産税評価額 × 1/2)×(課税床面積 × 2[200㎡限度])× 3%
軽減の要件●上記「建物」の軽減の要件を満たすこと●取得から1年以内にその土地上の建物を取得すること(土地先行取得の場合)●土地を借りるなどしてその土地上の建物を取得した人が1年以内にその土地を取得すること(建物建築先行の場合)

軽減措置を受けるには?

不動産取得税の軽減措置を受けるには、申告が必要です。
申告書の書式は各都道府県税務課の窓口やホームページから取得できます。

また申告にはその他登記事項証明書や住民票の写しなどケースに応じて必要書類がありますので、事前に確認のうえ準備しておきましょう。
不動産を取得してから期間を空けて納税通知書が届くため慌てて対応することがないよう、税額や計算方法、軽減措置を受けるための手続きなど概要を把握しておくといいようです。

ご不明な点は最寄りの都道府県の税事務所にお問い合わせしましょう。

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