中古マンションを購入する際、内覧などで室内の状況は実際に見えますが、見えない部分はどうしようもありません。今回は、中古マンションを購入してトラブルになったケースをご紹介いたします。
マンションは共同住宅で下の階など第三者が壁一枚で隣接しています。中古マンションを購入して火災保険も加入したので大丈夫!とお考えの方も多いのではないでしょうか?「火災保険入っているから大丈夫」とお考えの方は、参考までにご覧ください。
火災保険の保険金がおりなかった例
火災保険にはお支払いできない場合があるのをご存じでしょうか?
- ご契約者や被保険者の故意、重大な過失または法令違反によって生じた損害
- 家財の置忘れや屋外にある間の紛失や盗難
- 保険の対象の欠陥による損害
- 保険の対象の自然損耗もしくは劣化または性質による変色、変質、さび、カビ、腐敗、腐食、浸食、ひび割れ、剥がれ、肌落ち、発酵もしくは自然発熱の損害
- 保険の対象の平常の使用または管理において通常生じ得るすり傷。かき傷、剥がれ落ち、ゆがみ、たわみ、へこみその他外観上の損耗または汚損で保険対象ごとにそれが有する機能の喪失または低下を伴わない損害
- 地震もしくは噴火またはこれらによる津波により生じた損害(地震保険未加入の場合)
今回は、上記の4に記載がある内容について実際にあったお話です。
事例)中古マンション購入後、給水管の漏水で保険金が支払われず、損害賠償等大きな金額を負担することになった(投資用マンションオーナーB様)
Bさんは、中古マンションを購入して、住宅ローンの条件にもあるので火災保険も加入済み、投資用マンションを購入して、家賃収入で資産運用をしていました。
購入して半年ほど経ったある日、建物管理会社から連絡があり、Bさんの所有している部分から漏水していると報告があり、原因を調べてもらい工事をしてもらうと、専有部分の給水管の劣化が原因で水漏れしていると報告がありました。
今回の漏水に関しての工事費用と下階の家財の損害賠償合わせて160万円
支払いのためにBさんは保険会社に連絡を入れます。
火災保険の保険会社にBさんが連絡、保険金の申請をしようとしました。
保険会社:劣化が原因なので保険金のお支払いは出来ません。
Bさん:えっ!
驚いたBさんは賃貸管理会社に連絡、状況を説明して、入居者の保険を使えないか相談をしました。賃貸管理会社の担当者から連絡があり、入居者の保険は当然入居者の責任ではないので使えない旨の連絡です。
結果、Bさんは投資用マンションの給水管の劣化が原因で、工事費用と損害賠償金を支払うことになってしまいました。
まとめ
中古マンションを購入する際は、見えない部分について、売主に確認することが重要です。
特に自宅でない投資用マンションなどでは、物件すら見ないで購入する方もいるようです。
所有者には責任があります。
火災保険の内容もよく確認し、何かあった時に対応できるかを準備しながら、購入を検討するようにしましょう。